化粧水に関しての防腐対策は、概ね下記のような方法が考えられます。 @化学防腐剤を配合したもの パラベンやフェノキシエタノール等に関する安全性のデーターは揃っていて、一定の安全性は確保されている。便利で確実に化粧水に抗菌性をもたせることが可能である一方、使用者によっては少なからず肌にダメージを与えることは周知の事実である。肌を乾燥させたり刺激を与えるアルコール(エタノール)については、アドバイザー医師の指導により弊社は配合しないこととしている。 Aハーブエキス・オイル等の天然防腐剤を配合したもの 適切な量では防腐効果が持続するのは1〜2週間程度であり、さらに長くもたせるのであれば濃度を高めるか、他の防腐対策の併用が必要。高い濃度で防腐効果を意図した場合は安全性データの蓄積はなく、化学防腐剤添加よりも安全である確証は見当たらない。 Bphを極端に酸性かアルカリ性に傾けたもの ph2〜3に傾けた酸性化粧水は抗菌力があるものの、なかなか肌へ浸透しないのが実情である。一方ph11以上に傾けたアルカリ性化粧水はやはり抗菌力は優れてはいるが、肌を侵したり目に入った場合は失明の危険性があり、子供の手に届く所には放置できない。 Cアクア・ダルモール77のように冷凍冷蔵庫を利用したもの 4℃以下では雑菌の進行が抑えられ、-15℃以下で増殖が完全停止することを利用した、シンプルな腐敗対策である。有用成分によっては冷凍時に破壊されることが懸念されるが、アクア・ダルモール77のようにミネラルとグリセリンで構成される単純なものでは問題はない。ただし食品と同じく生鮮品と扱わなければならず、生活スタイルを変える必要がある。 D 溶剤等を高濃度に配合したもの グリセリンやBGを50%以上配合した化粧水は、強力な脱水作用による抗菌力がある。しかし希釈しないまま肌に塗布すると刺激があるために、そのまま使用することはまれである。弊社の原液タイプローションのアクア・ダルモールは、この方法を採用している。 人類のそばで雑菌が共存している以上、雑菌に厳しい化粧水は人間にも厳しくならざるを得ません。化粧品原料に含有される防腐剤(キャリーオーバー)を利用して『防腐剤無添加』と称する化粧水は別として、常温下で防腐効果が高くかつ効果的な防腐剤無添加の化粧品は皆無でしょう。浸透力が高い本品に防腐剤等刺激物を配合した場合は、それらも一緒に肌深部に浸透させることになりかねないため、また本当に肌に優しいのであればむしろその手間を楽しむというニーズもあるため、Cで防腐対策を行うこととしました。 (以上 医療法人やわらぎ会理事長 北廣美医師監修) 防腐剤を配合して便利な化粧水として販売することも可能です。しかしこれだけ浸透力が高ければ、防腐剤を角質層奥まで導き、お肌にダメージを与えることが予想されます。逆の言い方をすれば、浸透しない化粧水であれば防腐剤をたっぷり入れていても、さほど人体にダメージを与えないからです。 アクア・ダルモール77の開発はそもそも、お医者さんのご依頼により出発しました。開発途上では自称『超敏感肌』の40代の女性にも、ボランティアでモニター試用していただきました。温泉に比べればアルカリ度もそれほど高くないのに、刺激が出ました。浸透性が高いために、アルカリが大きく作用したと考えられたため、刺激をまったく感じないレベルまでアルカリ度を落とし、安全性を高めました。そしてその後に実際に複数の患者さんにも手作りをしていただき、好結果を得ました。 余談ですがアクア・ダルモール77は、アレルギーテストを行っておりません。テスト内容をご存じの方でしたらよくおわかりだと思いますが、お肌が弱い方がテストに参加することは考えにくいこと。それであれば、医薬品ではないので臨床試験とまではいきませんが、肌バリアが不完全な患者さんで好結果を得たとのお医者さんの見立てのほうが、高い安全性を確保していることだと言えましょう。 冷凍冷蔵保存ですのでお客さまの生活スタイルを、多少変えていただく必要があります。しかし弊社のモニター試用者やお買い上げになられたお客さまは、さほど負担にはならないようです。食生活においては、無添加を求める傾向が定着しています。ですがコスメ分野では、そこまで到達していないのが実情でしょう。ぜひ弊社のアクア・ダルモール77で、お肌にロハス(LOHAS)なスキンケア生活に挑戦して下さい。